あけび掲載(平成二十九年七月号)
一週間もつか否かの盛りなり国領神社の千年の藤
境内に入れば甘き香ただよひて藤の花房幾千本か
藤棚を高めにしつらへその花はかくもかをりの強きものかは
熊蜂や細かき他の羽虫らも時ぞと藤の蜜を吸ひに来
中央にひときは高き藤のありそこより蔓の滝のごと落つ
藤蔓の絡みし欅の雷(いかづち)に打たれ朽つるを手当てせるかな
巻き付きし欅の代はりに電柱を二本も立てて支ふる藤の木
盛りなる藤の紫鮮やかに楓の若葉に映えてさやけし
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